初代ウルトラマンの「真」の姿は「シン」ではなく、このカラス天狗のような大巨獣ガッパ、いや科学特捜隊ベムラー!
投稿者:怪獣三昧 作成日:2022/02/13 21:22 |
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もしも自然界のバランスが崩れたら…そこは前作=ウルトラQの世界だった。という円谷プロの挑戦は思わぬ怪獣ブームの大成功を引き起こし、社会的現象として一般メディアなどにも多く取り上げられた。このムーブメントを次のステップ(新番組)に昇華させたい円谷プロは…
「Qのように一般人が怪事件(怪獣がからむような)に毎回、頻繁に巻き込まれるのは、さすがに無理がある、という事なので、次回作は、超常現象に対する公安部隊=科学特捜隊を設立させ、さらにそれに協力する「謎の宇宙人」を人類の味方として怪獣と戦わせる!というコンセプト(=骨組み)が完成した。
で、その人類の味方となる「謎の宇宙人」のデザインは、当初「日本のカラス天狗」をモチーフにした「ベムラー」という正義の怪獣だった。だから新番組のタイトルの準備稿は「科学特捜隊ベムラー」。
その外見は、後年偶然に登場する日活の「大巨獣ガッパ」ソックリであり、他の怪獣と戦った場合、見分けがつかない…ということで、もっとヒューマノイド(人間型)な宇宙人=怪獣に見劣りがしない40mの巨人…をデザインした。名前もレッドマン他、試行錯誤を繰り返し、また当初はやはりどこか宇宙人然とした不気味なデザインがおおかったが、
成田 亨のデザイン画=いっさいの余計なモノを取り払った宇宙人、カオは西洋の絵画や、東洋の仏像のようなアルカイックスマイルをたたえた、柔和なモノになっていき、そしてついに「我々が知っているウルトラマンの原型」が完成した(成田亨はカラータイマーがキライ=人工物的だから、ということで、準備稿のウルトラマンにはカラータイマーがついていない…このあたりは「シン・ウルトラマン」の資料をご参考あれ)。
さて、以前命名されていた「ベムラー」だが、その意味は、BEM-RER( BIG・EYE・MONSTER+怪獣語尾のRER:ラー )。これを没にするのは惜しすぎる、ということで、ウルトラマンが地球に来るキッカケになる、ウルトラマン怪獣第一号の映えある名前…となった次第である。
という事実は、もうウルトラファンならば、「なにをいまさら」的な常識でしょう。その常識を非常識な型で、怪獣ガレージキットに落とし込むのが、わが「怪獣三昧」の本領発揮。ホントに腕が鳴ります、こういう場合は。
怪獣ガレキで一番有名な老舗メーカービリケン商会のベムラーに、ナンとエクスプラス(RIC)の大巨獣ガッパ(これは完全限定生産品)をブレンドするとどうなるか…的な、ある意味トライアル企画で、要はベムラーの皮をかぶった、オリジナルのベムラー(=ガッパ?)というシチュエーションで工作を試みた。
で、出来上がったのが、コレ=一枚目の写真である。「ベムラーの着ぐるみを着ているが、オレがホントのウルトラマンの原型=科学特捜隊ベムラーだ!」と言わんばかりの表情…あれ?以外と似合うじゃないの? これ、エクスプラス(RIC)の超限定:大巨獣ガッパが、なんらかの理由(予算の関係?)で、30cmスタンダードサイズよりも小さくなってしまい、ビリケンベムラーのほうがやや大きい…という偶然も重なって、こういった怪獣in怪獣が作成できた次第なんです。
この1体(2体?)だけでは寂しいので、初期のウルトラマン(A-Type) と、第一話ゲストの「宇宙怪獣ベムラー」をもご出演願いました。この3体がカラむと、ウルトラマン極初期の製作スタッフの葛藤が見え隠れしていて、それだけでも面白いです。
しかしこれらの紆余曲折を全く知らない新参のウルトラファンは、「なんのことだかわからない」でしょう? そうです。知らなくっていいんです。こういう所を無理やり掘り下げるのが、根っからの、古参の 怪獣ガレージキットファン、ということなんですよ。何卒ご了承を。
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