ゲッコーの想い出:レオパードゲッコー(の亜種であるナキイモリ)と南半球で初対面
投稿者:つくだに 作成日:2022/12/24 10:50 |
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ゲッコーの想い出:レオパードゲッコー(の亜種であるナキイモリ)と南半球で初対面
もう大分昔、大学卒業記念旅行と称して、人生ではじめてパスポートを取り、初の海外旅行を悪友らと計8人の大所帯で行くことになった。ところが肝心の行く場所=国がなかなか決まらない。だいたいがハワイで泳ぐか、北の国でスキーか、そんなところだと思っていた。
ところが、うち1人が「バリ島へ行こう!」と、勝手に行先の国を決めてしまった。バリ島なんて今まで生きてきた中で1度も聞いたこともないし、そもそもバリ島がどこにあるのかも全く判らない。なんでも南方の国で、日本人はほとんどいないとの情報であった。
(その後調べたら、インドネシアの赤道直下の島国であることが判り、現在は日本人がダイビングや観光に出かけ、あのHard-Rock Cafeまであるというメジャーな島になった。アルカイダの爆破テロ事件なんてのも後年起こってしまった。)
その当時 バリ島の通貨単位100ルピア=1円と、とんでもなく物価が安かったので大名殿様気分を味わえる、という趣旨でとにかく遊びまくろう!と決定。出発当日 成田空港からガルーダデンパサール航空というぜんぜん聞いたこともない航空機会社の飛行機でまずトランジット乗り換え先のシンガポールに向かった。
そこからオンボロ飛行機でまた数時間、時差の関係で深夜のバリ島に到着。ボロの送迎バスで舗装されていないデコボコの地面むきだしの道を土埃を巻き上げながらクルマのヘッドライトだけを頼りに真っ暗なガタガタ道を進み宿泊先のバリ・ソル ホテル?に到着。
それにしても何なんだ この凄まじい湿度は?日本は真冬なのに、ここは沖縄をはるかに超える うだるような真夏、しかも深夜なので明かりがほとんどなく、薄暗い照明の下、ホテルの庭にある簡易イスと丸テーブルだけの薄暗い東屋?隣が屋外プールという、質素な場所に我々は通された。
ふと空を見ると、なんとでっかいオリオン座が真上に見える。日本では真冬にしか見えないオリオン座が汗ダラダラの我々の頭上に見事に輝いている。これが赤道直下の南半球の夜空なのかと少し感動した。
旅の疲れに加えてホテル着からウェルカムドリンクしか飲んでいない我々はとにかく腹がへっていてしょうがない。何か口にしたいが、こんな真夜中にチェックインの客たちにサンドイッチ的な軽食とかをホテル側は用意なんかあるのだろうか?第一この窓とは名ばかりのガラスのない壁の穴とイスとテーブルと天井しかない ほの暗い東屋はなんなんだ?
「ゲッコー!」
おい、誰だ?ヘンな声だすなよ!
●●のゲップか?
オレじゃない、▲▲じゃないのか?
「ゲッコー!」
またか いいかげんにしろ、だれなんだ?
まて、
この声、おれらじゃないぞ。
え?
そいつは薄暗い明りのもと「地球の歩き方」というガイドブックを開き、本がギリギリ読める暗さの中で必死に調べ、あ、これ「ナキイモリ」の鳴き声だ、通称「ゲッコー」っていうこの土地のイモリだ。こいつが鳴いてるんだ。
はぁ?
まず そもそもイモリって鳴くいきものだっけ?
だから、日本のイモリじゃなく、ここバリ島のイモリは鳴きイモリだから名前の通り鳴くんだよ。
「ゲッコー!」
ほら、やっぱりナキイモリだ。これがゲッコーの鳴き声だ。
本当か?
で、こいつどこにいるんだ?
ここ照明が暗すぎてわかんない。
たぶんイモリだから天井あたりに張り付いているんだろう?
それよりもさすがに腹へったな。明日の朝までこれから用意された部屋に連れてかれてそのまま寝て朝まで我慢させられるのか?
「ゲッコー!」
我々の戸惑いや空腹や時差ボケなどにはお構いなく バリ島のナキイモリ「ゲッコー」は元気に鳴き続けた。
これが、ゲッコーとの記念すべき初対面。
後日バリ島のおみやげショップに行くと、ゲッコーTシャツや、ゲッコーキーホルダーなどがあたりまえのように売られていた。観光者用にかなり高級なゲッコーのグッズもあった。
しかし当時バリ島の物価が安すぎて高価だが我々には買える値段だったから60,000ルピアつまり600円の超高級Tシャツを買った。もちろんゲッコー柄のそれは今でも自宅のタンスの中にある。
後日談だが、バリ島が気に入った自分とこの時の悪友数名は社会人になっても海外旅行はバリ島観光のリピーターになった。バリ島料理で美味しくハズレが殆ど無かったのは、バリ島名物の ナシゴレン(バリ島風焼き飯)と、ミーゴレン(バリ島風焼きソバ)。唯一の難点は日本に帰ってから必ずお腹がゆるくなること。
投稿写真のレオパードゲッコーと、バリ島の鳴きイモリ版ゲッコーとは、恐らく違う種類らしく、あの懐かしいゲッコーか?と間違えて今回BANDAIのガシャポンを購入し そのまま写真を投稿したという訳です。
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